お墓・供養

後で慌てない「墓じまい」の要点&離檀料も含めた価格の相場まとめ

 

今回の記事は「後で慌てない墓じまいの要点&離檀料も含めた価格の相場まとめ」です。

 

先日、NHKの『クローズアップ現代』で、墓じまいが特集されていました。

急増する“墓じまい” 新たな弔いの形とは(NHK『クローズアップ現代』)

 

少子化や核家族化、人口の都市部へ集中、高齢化などの理由から、先祖代々受け継がれてきた墓を更地に戻す「墓じまい」が急増しているとのこと。

 

私の場合、親が真言宗醍醐派(総本山は京都の醍醐寺)で得度を受けた僧侶という家庭環境から、この手の話は決して苦手ではありません。

加えていうと、私の父方の実家の代々墓は、父の代で墓じまいをして墓地を移転したことがありますので、子の私は親の傍で実作業を見ていた時期があります。

また私自身は、風水学(Feng shui)に対する造詣が深く、香港(Hong Kong)の某・高名な老師(Grand Master)にも師事し、下記の古典的な風水を修めています。

・玄空飛星派風水
・巒頭派風水
・三元派風水
・三合派風水

※風水以外に陰陽五行哲学が関係している分野では、擇日(たくじつ)・命理(めいり)・断易(だんえき)もマスターしています。

風水では、家が「陽宅」(ようたく)と呼ばれるのに対して、お墓は「陰宅」(いんたく)と呼ばれます。

今回は陰宅絡みのブログとなるわけですが、墓じまいの要点をまとめておこうとおもいました。

 

参考:厚生労働省『墓地、埋葬等に関する法律(昭和23年5月31日法律第48号)』

 

墓じまいとは?

 

「墓じまい」それ自体は、「お墓からお骨を取り出して墓石を解体し、更地に戻すこと(撤去作業)」を指します。

ですが、実際には、お墓からお骨を取り出したままでは具合が悪く、自宅から便利な場所に墓地を移転したり、永代供養・散骨・納骨堂等に切り替えるところまでがセットになります。

また、墓じまいで更地に戻した後は、霊園やお寺に永代使用権(お墓があり続ける限り永代的に使用できる権利)を返還するのが一般的です。

 

墓じまいをした後の改葬プランを決めておきましょう

 

墓じまい自体は、古い墓地での撤去作業です。

後で詳しく触れますが、古い墓地からお骨を取り出す段階では、次の改葬プランが決まっていなくてはなりません

新たな墓地に供養

 

最も無難で王道的な改葬プランが、新たな墓地に供養です。

お参りする人たちの年齢的な事情で、以前よりも交通アクセスの便利な場所に、新しい墓地を確保して供養するケースが増えています。

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永代供養(合祀・合葬)

 

墓じまい後の改葬プランで根強い人気なのが、公営墓地や菩提寺での永代供養です。

永代供養は最初に費用がかかるだけで、その後の費用は発生せず、将来にわたり供養をしてもらえます。

後になって「やっぱり返してくれ」と言うと揉めますから、事前にしっかりと検討することが大切です。

 

散骨

 

近年広がりを見せているのが散骨です。

散骨も永代供養と同じく遺骨を永久に手放すことができ、将来的にお金がかかることがありません。

ただ、一度散骨してしまうと元には戻せませんので、一度にすべての遺骨を散骨してしまうのかどうかも含めて、散骨をする前にしっかりと検討することが大切です。

 

納骨堂・手元供養

 

赤の他人と一緒に供養では抵抗がある場合の選択肢が、納骨堂や手元供養です。

納骨堂は永代供養料だけでなく年間の維持管理費がかかるため、遺骨を納めて終わりというわけにはいきません。

手元供養は自宅に遺骨を保管して故人をしのぶため、費用もあまりかからない方法として近年注目が集まっています。

納骨堂も手元供養も、供養する人がいなくなったときに、残された遺骨をどうするか?を考える必要があります。

 

墓じまい 手順&価格の相場

 

親族の同意

 

墓じまいで一番多いといわれるのが、親族間でのトラブルです。

逆に親族への根回しがしっかりしていれば、墓じまいを進めるのは、そんなに大変ではありません。(楽ではありませんが。)

お墓は動産や不動産の財産と異なり、多くの人々の想いが関わるために、関係者の同意を得ていないと思わぬ不和を生じかねません。

たとえ、今は自分が管理者となっていたとしても、勝手な判断で行えば、後々まで尾を引く揉め事になるリスクがあります。

無断でお墓を移転させてしまうと、もともとお墓の近くに住んでいた親族のお参りが不便になるなど、中には快く思わない方もいるかもしれません。

お墓は個人のものではなく、親族一同のものですので、墓じまいを考える場合には、事前によく話し合って下さい。

 

墓地の管理者への連絡および受け入れ先の確保

 

お墓があるお寺や霊園の管理者に、事前に墓じまいすることを伝えておきます。

断りもなく墓じまいを進めるのは失礼にあたり、工事などで迷惑をかける可能性があります。

事前に墓じまいをする意思を伝えておき、スムーズに作業が進められるようにしておきましょう。

同時に、改葬に必要な書類に関しても、事前相談をしておくとよいでしょう。

ただし、寺院墓地の場合は、改葬許可申請書への署名・押印のお願いで苦労するかもしれません。

なぜならば、(寺の敷地内でのお墓の移動や永代供養なら話は別ですが、)多くの場合、改葬は「そのお寺の檀家から外れること」とセットになるからです。

場合によっては、なぜ墓じまいをしないといけないのかを、何度も面会して事情を説明しなくてはならない可能性があります。

ですので、信頼関係が十分構築されているわけではないのに、いきなり改葬許可申請書を住職に送り付けて「署名・押印して下さい」と依頼するのは絶対に避けた方がよいです。

お寺との間で話が拗れると、ここで数カ月の足止めを覚悟しなくてはならないケースも出てきます。

 

また、お骨を新しいお墓に移す場合には、事前に墓地・墓石の確保が必要になります。

新しい行き先が決まっていないと、次のステップで必要となる「改葬許可証」を、役所から発行してもらうことができません

また、受け入れ先と費用などの面で相談する必要もあるため、慌てないよう余裕をもって決めておきましょう。

「墓じまい」のプロセスで、一番お金がかかるプロセスが「新しい墓石の購入」(150万円~200万円が相場)ではないでしょうか。

新しい墓地を手配して新しい墓石を建てる工事を完了させるまでには、3カ月くらいはみておいた方がいいかもしれません。

もし墓石を新たに購入せず、現在の墓石をそのまま移転する場合は、移動距離と墓石の重量にもよりますが、20万~80万円程度の運搬費用をみておく必要があります。

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改葬許可の手続き

 

遺骨を移すときには、改葬許可申請が必要です。

申請書は、現在墓地のある市区町村の役所で入手します。

例えばですが、現在は京都(たとえば大徳寺)に墓地があって、そこに埋葬されているお骨を東京(たとえば青山霊園)で改葬する場合を考えてみましょう。

京都→東京 ですから、京都で改葬許可申請を通さなくてはなりません。

もしも大徳寺にお墓があるなら、申請窓口は京都市北区ですね。

申請を通す際、改葬許可申請書と一緒に求められることが多いのは、下記の2つことが分かる書類です。

・現在お骨を埋葬または納骨している事実がわかる、墓地・納骨堂などの管理者の証明書
・新しい墓地・納骨堂などの管理者がお骨を受入ることを認める証明書

必要に応じて「埋蔵証明書」や「受入証明書」など(発行手数料は数百円程度)を手配しますが、必要な書類の具体名は地域によっても微妙に異なる様子ですので、改葬許可申請書を入手する時に、「具体的に必要な書類の名称」を役所の窓口で確認しておくとよいでしょう。

 

石材店の手配

 

お墓の管理者に、提携している石材店がないか聞いてみましょう。

墓地の様子を熟知しているかどうかによって、作業の段取りや見積金額が変わる場合があるからです。

費用は、墓地の広さ、墓石の大きさや量、撤去作業の方法や工数(重機が使えるかどうか)によって変わってきますし、地域によっても違いが出るはずですが、1㎡あたり10万円程度が相場と考えておけばいいでしょう。

それゆえ、お墓の解体・撤去にかかる費用の相場は、10万円〜30万円程度になります。

重機が使用できない場合は、50万円を超えるなど高額な費用になるケースも増えます。

提携があるなしに関わらず、2、3社の見積もりを取ってみることをおすすめします。

 

墓じまい 本番

 

墓じまいの本番当日は、基本的に立ち合いがメインとなります。

墓じまいの前に閉眼供養を行い、実際の作業で骨壷を取り出したら、墓石を撤去して更地にしてお返しします。

お坊さんに閉眼供養を執り行ってもらい、石材店のスタッフさんに力仕事をしてもらう現場で、無事に作業が進んでいく状況を見届けて下さい。

更地にした後は、墓地の管理者に永代供養権を返却して墓じまい(撤去作業)の完了です。

なお、散骨や手元供養、すぐに改葬しない場合等には、トラブルを避けるためにも、「遺骨引き渡し証明書」を墓地管理者にもらっておきましょう。

 

閉眼供養

 

閉眼供養とは、お墓からお骨を取り出す際に行う儀式です。

お墓には故人の魂が宿るとされていますので、僧侶の立ち合いのもとでその魂を抜いて、墓石を単なる石にすることを指します。

「閉眼供養」のお布施は、3~5万円程度が相場とされています。

 

注意したい遺骨

 

昔のお骨で火葬場で焼かれていない遺骨を改葬するには、再火葬が必要です。

現代では必ず火葬しなくてはなりませんが、昭和初期まで土葬が一般的のため、遺骨はきちんと確認してください。

遺骨が土などで汚れていると火葬できませんから、洗骨して火葬許可証をもらい火葬場で焼きます。

土に埋もれていた遺骨はバクテリアなどがついている場合も多いので、専門の業者に依頼するのが安全です。

火葬は、火葬場で行います。火葬代と手続きは、地方自治体の担当部署に確認してください。

 

離檀料はどうする?

 

支払いの義務はありませんが、墓じまいしてお骨を移転する際は、長年お世話になったお寺へのお礼の意味も含めて「離檀料」をお渡ししてもよいかもしれません。

離檀料の相場は、10~20万円程度とされています。

もしもべらぼうに高い離檀料を請求された場合は、行政書士や弁護士に相談するとよいでしょう。

また、離檀料そのものを請求しないお寺も数多く存在すると聞いております。

 

墓じまい 要点まとめ

 

「墓じまい」=「お墓からお骨を取り出して墓石を解体して更地に戻す作業」

お骨を取り出したら改葬しなくてはならないので、具体的な改葬プランも予め決めておきましょう。

 

墓じまいを進める際に注意が必要なのが下記の3点。

①親族との関係
②お世話になった住職との関係
③古いお墓の解体撤去を依頼する石材店との関係

特に親族を束ねる段階で揉めやすいことに注意しましょう。

 

墓じまい(古いお墓の解体撤去)そのものの費用は、1㎡あたり10万円程度が相場と考えると、30万円くらいのコスト感で大丈夫なケースが多い。

もしも墓じまいのみならず「改葬までをトータルで考える」なら、最低でも100万円以上(永代供養など)、場合によっては200万円以上(新たなお墓)の予算を組んでおいた方が無難でしょう。

所要期間については、「親族の同意」を得る段階でかなりの幅が出て来るはずですが、「順調に進んだ場合で半年から1年位が目安」だとおもっておけば、そこまでズレはないはずです。

墓じまいは、「家の引っ越し」や「クルマの買い替え」より頻度が低いです。

先祖代々からのお墓の在り方を自分の代で変えてしまうのですから数百年(=数代)に一度の大イベントです。

したがって、墓じまいをやるならやるで、中途半端なことはせず、キチンとしておくことをお勧めします。

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Norizo-Ninja
40代 ・取締役 ・個人投資家(相場歴10年超・FX・S&P500ETF・トレンドフォロー) ・広告代理店マンだった人(10年勤めて退職・担当していた主な得意は食品と金融) ・資格: 宅地建物取引士(まだ名称が宅地建物取引主任者だった2009年合格) ・出身校: 慶應義塾大学 ㈱電通など ・趣味:音楽(Gibson Les Paul Standard・Fender Eric Clapton Stratocaster)格闘技(Kickboxing)