「株価が下がった」と新聞記者が大騒ぎ
朝日新聞が「週末(3/22)のダウがヤバい下げ方をした」と主張しています。
22日のニューヨーク株式市場は、世界経済の減速懸念が強まったことから、大企業でつくるダウ工業株平均が大幅に反落し、前日比460・19ドル(1・77%)安い2万5502・32ドルで取引を終えた。
米連邦準備制度理事会(FRB)が20日、年内の利上げを見送る方針を示したことや、22日発表の米欧製造業の景況指標がいずれも弱かったことを受け、世界経済の先行きに慎重な見方が広がった。
前日比で460.19時ドル(1.77%)安いというのが問題だと記者は判断したのでしょうか……。
ここ最近のボラからして一日で400ドル下げた程度で大幅下落になるのか疑問ですが、一応チャートを見てみました。
チャートを見ても何がどうヤバいのか分からず
以下が、ダウの月足チャートです。
(世界経済の減速云々という長期的視野の話ですから、日足では短すぎます。)

右端が今月の足です。
一つ前が2月の足です。
まず、値動きの幅がまだまだ甘いですよね。
2月の方が、上下に長い分だけ、値幅があったということです。
3月は1日~22日までの値動きでは、2月に及ばないことが一目瞭然です。
大幅反落というのであれば、3/22時点で2月の安値をぶっちぎって、24000ドル辺りまで下がるようなインパクトがないと説得力が無いでしょう……。
むしろ現在のチャートの形は、史上最高値更新の可能性もありますよ(笑)。
だからといって過度の楽観視は禁物
もっとも、3/22の下落とセットで語られている逆イールドの話は頭の片隅に入れておいた方が良いでしょうね。
毎日新聞の記事を紹介します。
![]()
ニューヨーク債券市場で22日、3カ月物国債の利回りが10年物の利回りを上回る「長短金利逆転(逆イールド)」が2007年8月以来、約11年半ぶりに発生した。市場では景気後退の前兆とされており、投資家心理が悪化。同日の株式市場で株価が急落した。
(中略)
逆イールドの要因は、世界経済の失速懸念の強まりだった。22日はユーロ圏と米国の製造業関連の景気指標が悪化したことを受けて、リスク回避の動きが強まり、投資マネーが安全資産とされる国債に流入。長期金利の指標となる米10年物国債利回りは一時2.4%台前半と、昨年1月以来の水準に低下(債券価格は上昇)。一方、米3カ月物財務省証券(TB)は2.4%台半ばで推移し、利回りが逆転した。
短期金利の指標であるフェデラルファンド金利(FF金利)は、米連邦準備制度理事会(FRB)が政策金利として年2.25~2・5%に誘導している。償還期間の短い国債ほどFF金利の影響を受けやすく、長期に比べ金利が低下しなかったことで逆転を招いた。
債券は通常、償還期間が長いほど、価格変動などのリスクが上乗せされて金利は高くなるが、逆イールドが発生すると景気後退に陥るとの見方がある。米国では過去60年間、景気後退期前に必ず逆イールドが発生しているとされ、前回は発生後の08年9月にリーマン・ショックに伴う金融危機が起きた。
「米国では過去60年間、景気後退期前に必ず逆イールドが発生している」というのが目を引きますね。
世界恐慌は2020年頃か?
上記の毎日新聞の記事の流れで言うと、世界恐慌の幕開けは2020年なのかもしれませんね。
前回は「逆イールドが発生して約1年後にリーマンショック発生」と書いてあります。
同じ期間だと2019年3月に逆イールド発生で2020年4月にリーマンショックパート2でしょうか。(少しズレるとセル・イン・メイで御馴染みの5月になりますね。)
まあでも、2020年は米大統領選挙がありますから、再選に意欲をみせるトランプ大統領が無理矢理にでも株価を維持しそうにもみえますが。
まあ、株価が落ちたら落ちたで安値で新しく仕込む絶好のタイミングになるわけですから、心配はしていませんが。
淡々と目の前の状況に対応していくだけですね。
上記は、あくまでも私見です。
その私見の前提は「トレンドフォロー」です。
何か損害を被っても、当方は一切責任を負いません。