今や小説を書くときのマストアイテム、といっても過言ではない一太郎。
Wordと違って日本語に特化したワープロソフトですから、一太郎には日本語で文書作成する時の便利機能が満載ですね。
でもWordと一太郎ではインターフェースが違いますから、今までWordしか使っていなければ、最初は戸惑うこともあるでしょう。
今回は一太郎の使い方の中で、小説など、縦書きのレイアウトで文章を書き始めたものの、入力したダッシュ(――)や三点リーダー(……)などが横書きで表示されてしまうケースの対処法を紹介します。
この設定は一度覚えてしまえば、あとはラクラクです。
一太郎の力をフルに引き出して、楽しく執筆しましょう。
Contents
トラブルの概況 実は一太郎だけの問題ではなかった
そもそも今回のトラブルは、何がどうなっているのでしょうか。
難しいことは省いて、簡単に、概況だけ確認しておきます。
MicrosoftのUpdateがトラブルの原因
今回の問題、直接的には一太郎で縦書きしていて入力したダッシュ(――)や三点リーダー(……)などが横書きで表示されてしまう不具合を扱いますが、実はMicrosoftのUpdateが関係していています。
そして今回の現象、実は一太郎のみの問題ではないのです。
一太郎のほかにも、Microsoft IMEやWindows ワードパッドなど、複数のアプリケーションで縦書きフォントを利用すると同じ現象が発生しているのです。
Windows 10 April 2018 Update(バージョン 1803)を適用した環境で、縦書き文書に入力したダッシュ(―)やリーダー(…)などが横書きで表示される現象が報告されています。
Windows 10 April 2018 Update環境で、縦書きのダッシュやリーダーなどが横書きで表示されてしまう https://t.co/uZbQXIvudp
マイクロソフトでは、Windows 10 April 2018 Updateに起因する問題であると認識しており、現在修正に向けて対応中です。修正完了時期は現時点では未定です。
作成日 2018年5月23日 最終更新日 2019年6月04日
引用元:Windows 10 April 2018 Update環境で、縦書きのダッシュやリーダーなどが横書きで表示されてしまう
Updateの名前が「Windows 10 April 2018 Update」ですので2018年の春から発生している問題なのですが、2019年6月に入ってもMicrosoftは復旧宣言を出していないので、一年経ってもまだくすぶっている問題といえます。
一部のフォントは無事
縦書きの全部がダメなのか?というと、そういうわけでもなく、JS明朝やJSゴシックなど一部のフォントでは従来どおり問題なく使えます。
ですので、今回の問題を簡単に解決するなら、普段使用しているフォントからJS明朝やJSゴシックに変更すればOKということにもなります。
デメリットは、フォントですから、好みが分かれる点ですね……。
私もJS明朝を一度試してみましたが、好みのフォントではありませんでした。
少なくとも一太郎2019なら全然平気
私はついこの間までWord派だったのですが、2019年になって生まれて初めて一太郎を導入しました。(元々は官公庁御用達のワープロソフトだったようですね。)
一太郎2019、最初は手探りでしたが、楽しく操作しているうちに慣れてきましたよ。
少なくとも一太郎2019なら、縦書きしている最中に入力したダッシュ(――)や三点リーダー(……)などが横書きで表示されてしまっても、オプション設定を少し変えるだけで対応可能です。
解決策:オプション設定[縦組時の約物をフォント優先で表示する]を利用する
私の場合、以下の手順で作業をしました。
▶[ツール-オプション-オプション]を選択
▶画面左の[操作環境--操作環境]を選択
▶ 画面右の[縦組時の約物をフォント優先で表示する]の[しない]をクリックして[する]に変更して[OK]をクリック

「Windows 10 April 2018 Update」に起因する問題ですので、PCスペックはWindows10です。
上記手順をふまえても[縦組時の約物をフォント優先で表示する]が表示されない場合は、最新版にアップデートしてから、再度トライしてみてください。

これで一太郎2019が、縦でも横でも自由自在に!
上記手順で[縦組時の約物をフォント優先で表示する]を[する]に変更すると、縦書きでも横書きでも、入力したダッシュ(――)や三点リーダー(……)などがフツーに表示されます。
まずは横書きです。

次に縦書きを。
ちゃんとフツーに反映されていますね。
縦書きした時のダッシュ(――)や三点リーダー(……)の表示が悩みだった人は、一度試してみるとよいでしょう。
なお、一太郎2018や一太郎2017でも同じ操作ができますので、ダメ元で一度試してみるのも手かもしれません。